知り合いに お腹が減ってくると、人格が豹変するという男がいる。その奥さんいわく、「 もう、目は落ちくぼんでくるは、話しかけても答えないは、まったく別な人間になるんですよ。 とりあえず何か食べさせてやれば、すぐに上機嫌になるから世話はないんですけど」とため息をつく。 このご主人は異常なのではなく、極めて正常な健康状態である。 食欲というのは、本来は人間の生理的な欲求、すなわち、生きるための本能的な欲求である。 つまり、お腹が減るということは、この本能が脅かされるというわけで、多少とも不機嫌になるのは当然というわけだ。 むしろ、ここで問題になるのは、お腹が減ってもまったくイライラしない人の方である。 結論から先に言うと、こうした人は「外発反応性」という性格で、肥満気味であることが多いのである。 「外発反応性」とは、読んで字のごとく、「外から発する刺激に反応しやすい性格」のことである。 食べることに関して言えば、本当にお腹が減ったという「内から発声するもの」よりも、例えば「 決められた食事の時間が来たから」とか、あるいは「誕生日だから沢山食べよう」など、 「外から発するものによって食欲が左右されてしまう人のこと。 スーパーマーケットでの買い物の様子を調べた行動心理学調査によれば、外発反応性の強い人は、食事時だろうが、 買い物の量はあまり変わらないが、そうでない人はお腹が減ってくると、ついつい買い物の量が増えることがわかっている。 一見すると、つい買い物が増える人の方が太っているようにも思われるが、実はそうではない。 こうした人は、逆にお腹が減っていないときは、間食もしないし、食事もとりあえずお腹がいっぱいになれば、そこでやめる。 なんといっても、自分の生理的な欲求に素直だから、自然に食べなくなるのである。しかし、外発反応性の強い人は、 お腹が減っていなくとも、ダラダラと食事を続けたり、「今日はおめでたい日だから」などと、食事に何かと理由をつける ことが得意で、ついつい度を過ごしてしま。その結果肥満になりやすいということである。 お腹が減っても心理的にイライラしなくなるというのは、胃の調子がおかしいというだけではなく、 肥満にともなって、人格的な変容が生じたせいでもあるかもしれないので、気を付けよう。
恋愛においては男女が食事を共にすることは、相手の空腹を解消して、満足させることで、
機嫌をよくする作用があると同時に、一夜を過ごすのと同様の意味合いを持っていることがある。
クリスマスや特別な日に一緒にいることができれば、その良い思い出は、何度も頭の中に繰り返し再生される
ことになる。人は一緒に食事した記憶を中々忘れることができない。本能に近い欲求なので、
忘れたくても忘れることができない程のインパクトがあることなのだ。
だから、一緒に食事をするデートは男と女の仲を親密にするのに最も簡単でわかりやすく、
心理的にも親近感が高まる定番のデートとなる。
また、男性は自分が空腹で危機的な状況に陥ると女性を欲しがるという。
自分の子孫を残すために、必死になっている状態である。逆に
、女性は空腹になると、食料を探して男どころではなくなる。
女性は男性から種をもらっても、母体に栄養がなければ、子供が育たないため、
自分自身の栄養を確保することが最優先であるからだ。この部分にも男心と女心の心理的な違いは見て取れる。
つまり、男性を口説く際は、空腹であることも効果的な場合がある。
空腹な状態で女性を欲している男性を上手に食事デートに誘って、お腹を満たすことで、
相手の心の中に深く入り込めるだろう。男性に抱きしめて欲しいなら、あえてお腹が空いている
夕方などの時間帯を狙えば、うまくいくかもしれない。