自分が他人からどのように思われているか。 それを判断する簡単な方法は、 周囲の人をじっと観察してみることである。 自分の周りにいる人は自分の態度の鏡そのものなのである。 例えば、挨拶をしてみるとどう思われているかの手がかりになる。 二つの仕事先を比較してみるとわかりやすい。 小さな組織の急速に成長した会社では、 まだ運営ノウハウが蓄積しておらず、ところどころに欠点がある。 事務員や営業も全体的に若い世代。技術がないから、 トラブルや問題が発生しても、処理が遅れる。 日常的に、皆心理的にも身体的にも疲労していて男と女の恋愛や 人間関係を良好にする余裕が無い。全体的に表情も 乏しく無表情気味。職員に質問しても ブスっとした表情で、あまり機嫌よく答えてもらうことは無い。 挨拶をしてもくぐもり声で、こちらに聞こえるかどうかの 微妙な音量で返事をしてくる。他人行儀な人が多い。 つまり、余裕の無い組織では、明るく挨拶をすることが コミュニケーションの潤滑油だというところまで意識が 回らないのである。 仕事をするだけで、一杯一杯、できれば退職したい という心理的オーラが感じられる。そのような所にいる人は 男女共にモテない。もう一方の仕事場は 伝統のある会社である。 堅実な経営で社員も真面目な人が多い。 全体的に心理的に余裕がある。 控え室にも十分な事務員が配置されている。 こちらが入室する時挨拶をすると必ず笑顔で応えてくれる。 よく観察すると、気難しい顔の人には、無理に笑顔を作ることなく それなりに対応している。また、職員も 4、50代の女性が多く「働く女性を大切にしている」印象がある。 仕事に定着しているから、問題やトラブルが起こった時も 迅速に機敏に対応できる。この仕事場の人は 誰にでも自然発生的に挨拶をする習慣がある。 心理理的に余裕があるかどうかは挨拶をするかどうかという ところにも影響を与えているのだ。 特に組織全体の風土などは内部に入ってみるとそれとなくわかる。 男も女もモテるのは大人の余裕を持ってフレンドリーに 挨拶をしてくれるような人なことは確かだろう。