女性の勘や第六感が鋭い理由

表情やしぐさ、態度の細かな変化を見逃さない観察力は女性特有のものがある。男性の場合は彼女や妻の髪型やファッションの変化さえ気づかない。週刊誌に夫の浮気を見抜く方法という記事が掲載されることがある。ネクタイが派手になってないか、帰宅が夜遅くないか、女性の香水の残り香がないか。などのチェックポントが詳細に並べていたりする。だけどおそらく多くの女性はこの程度のことなら既に理解しているのだ。それでなくともよく言われるように女性の勘は鋭い。用心していたのに浮気がバレた、妻の観察眼は凄いなどと舌を巻いた悪事の経験者は多いのではないだろうか。男性に比べて女性の方がデコーディング能力が高いのである。 デコーディング能力とは、他人の気持ちを読み取ること、つまり非言語コミュニケ―ションを察知する能力をデコーディング能力と言う。この能力には個人差があり、基本的には相手の欲求を察知でき、相手を思いやることができる人は高い。いくつかの心理実験でもそれを裏付ける結果が出ている。その理由のひとつは、肉体的、社会的に、男性より女性の方が立場が弱いことにある。早く相手の心理を読んで、適当な対処をしないと問題が生じる。それで、デコーディング能力が発達したのではないかと言われている。他人の心理に対する関心度が女性の方が強いことは、恋愛話などの噂好きの点からも納得できる。芸能人を初めとする人々の恋愛交際話や噂話満載のお昼のワイドショーは、家庭にいる主婦の関心や嗜好を的確に捉えて作られているのである。相手の言動をうまくデコーディング処理するには、その手がかりである表情やしぐさ、態度の細かい要素に気が付くことが必要だ。しかも、手がかりになる情報はできるだけたくさんあったほうが正しい結果が得られやすい。具体的な嗜好に強い女性の方が有利なのである。この辺り男性はいい加減で、なんとなくとか全体的に、雰囲気でといった形で人間を判断してしまいその結果デコーディングに失敗してしまうのである。そう考えると、人生祖段や占い師、心理カウンセラー、セラピストなどに女性が多いのも納得がいく。そもそも女性に向いた仕事なのである。その一方で、女性のこうした能力が裏目に出ることもある。細かいことばかりとらわれるせいで、判断を誤るのだ。これだけ女性が強い時代になっても結婚詐欺師に騙される女性が後を絶たないのは、女の勘がかえって相手を見る目を曇らせてしまう結果にもなると考えられる。

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