人目で人を見抜くことができればどれだけ人生が楽になるだろうか。 結婚詐欺師や悪いセールスマン、ハニートラップ、にも引っかかることが無い。 一般的に第一印象は当たりやすいと言われている。 例えば二人の人がいて、AがBを気さくで明るく話しやすい人だな、と判断する。 そして次に会うときに、AはBは気さくな性格だから自分も 気さくに接しようと心理的に考える。必然的に Aの頬の筋肉は緩み、表情から警戒心は解けて自然と笑顔や微笑の顔になる。 会話の仕方にも温かさが加わる。好かれたい相手には、 自分の悪い部分を前面に出す必要も無い。 すると、次にBがAは明るくて話しやすいなと思う。 このようにお互い相手の印象と共通した接し方になり どんどん相乗効果が生まれ、やがて、第一印象が当たった、と自信を持って考える。 心理学的には予言の自己成就 自己実現、とも言う。逆に苦手な人や嫌いな人も自分の心が作っている ケースもある。 一緒に居て疲れる人は、あの人と会いたくない、と思うと、 自分の苦手意識が顔に出る。表情は強張り、自然と声や会話もぎこちなく感じる。 そうすると相手もこちらの表情や感情を敏感に察知して、 お互いこの人は苦手だと感じ早く切り上げたいと思うようになる。 これは自分自身に対しても有効な心理学的作用である。 自分を肯定的に捉えている人は自然と自信がついて、 態度や姿勢、顔の表情も輝きが出てくるが、 自分を否定的に評価している人はどんどん悪循環で 顔もスタイルも声も暗く、全てがマイナスの予想通りになってしまう。 客観的に自分を調べることは大事だが、あまりに ギャップが大きすぎると身を滅ぼしかねない。 人の第一印象の判断基準にはメラビアンの法則というものがあり、 瞬間的に判断される。メラビアンの研究によるとその判断の割合は、 見た目(ビジュアル)が55パーセント、話し方(音声)で38パーセント、 話しの会話内容は7パーセント。 そして、相手を受け入れる前に4つの壁が存在し、 これは対人関係の壁とも呼ばれている。 つまりメラビアンの法則などの心理学で既に実証されていることは、 第一印象を形成するのはそのほとんどが外見(見た目)で決まるということだ。 企業の就職の採用面接では会話が始まる前の入室の仕方、立ち居振る舞い、姿勢、座り方、 顔の表情や服装であっという間に採用か不採用かという。 また、話す時の声の調子も比重としては結構なものである。 面接で質問など数個の応答があるが、それはただ話し方や 好感を持て、一緒に仕事ができる人物かを判断しているだけであり、 内容はほとんどの意味が無いということだろう。 要は一緒にお酒を飲んで笑えるか、そんな部分が最も 採用を決める決め手となることを、多くの学生は考えていない。 自信満々で大きい声はやはり面接では高評価だろう。 異性関係でも相手の声はでかいほうがどことなく頼れる印象を与える。 逆に語尾の声が尻すぼみなのは悪いし、暗い印象を与える。 見た目が無精ヒゲでヨレヨレのシャツなどを着ていると その印象を覆すことは困難だろう。6割がもう 悪いという評価を脳内や心理で考えており、どんなに他の長所があっても覆すことはできない。 メラビアンの法則の研究を意識して、面接や初デトーなどでも 常にファッションや服装、しぐさや態度の外見、暗い印象を与えない明るい声の出し方を気にするべきだということだ。 人は会話の中身をさして詳細に記憶していないものである。