男も女も心理や感情は人から人へ伝染する性質を持っている。 例としてもらい泣き、という現象がある。 笑いも同様に、対面している人が笑ったり 周囲に笑いが満ちていると何となく愉快な心理になってくる。 笑いは緊張感をほぐし、相手に対しては闘争心や 警戒心を萎えさせる働きを持っている。 攻撃する意志はありませんというサインでもある。 あなたに従いますという迎合行動の一つという面もある。 アージルという心理学者は、相手との親密度を高める方法として 、距離の近さ、視線を合わせること、 話題の深さと共に笑いをあげている。 何かの話題で、互いに目を見合って笑いあうようなことがあると、親密度が高まる ことはしばしば経験する。恋愛でも笑いがきっかけで同じタイプだと感じ、意気投合し仲が深まるのである。 モテる男もモテる女もタイプ的には、いつも笑顔を絶やさず人を心理的に良い気持ちにしてくれる。 心理学、学習理論からは、笑顔は報酬でご褒美の意味を持つ。 医学の分野では、笑うことによって免疫力が高まることが確かめられている。 頑固な痛みをやわらげる効果もあるようだ。 まさに笑う角には福来るなのだ。 よく笑う人は、親和欲求の強い人、人と一緒にいたい、 心を交わしたいという気持ちが強い人である。 心理的にリラックスしていて、ゆとりがある人も、良く微笑む。 逆に普段笑いが少ない人は緊張感が強い生き方をしている人だ。 競争心が強く、周囲の人をライバルと見なして、 戦っているようなタイプの人である。 猛烈人間で世話好き、好奇心旺盛で少しもじっとしていない タイプA人間である可能性も高い。 豪傑笑いをする人は、言葉の通り、小さなことにこだわらない 豪傑のような人物と考えがちだ。 心からの笑いであればそうかもしれないが、どこかにわざとらしさ、 無理に笑っている感じが見えたら、気の弱さを暴露しているようなものだ。 ことさら男らしさ、豪傑さをアピールしようとするのは、 その裏側の心理として、劣等感や不安感があるからだ。 そうした笑いは、どこか背伸びをした威嚇のような印象を与える。