内向性は気が強く外向性は塞ぎこむ
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内向的、外向的という性格分類はポピュラーなもので、
外交的な人は積極的で活発、内向的な人は大人しくて消極的
といった言い方をする。
しかしこの分類法も詳細に心理を調べると間違って使われていることが多い。
外向的、内向的という性格の分類方法は、スイスの心理学者ユングが唱えた
考え方に基づいている。ユングは人の興味(心理的リビドー)や関心の
向け方に二つのタイプがあると考えた。
一つ目は、関心や興味が自分の外側、
つまり周囲の人間やものなどの客観的な世界を向いていて思考をしているタイプで
これを外向型という。もう一つは、関心や興味が自分の内側、
つまり内面などの主観的な精神世界に向いているもので、こちらは内向型である。
このような違いは飲み会やパーティ会場でのしぐさや態度を観察すると、
ハッキリと理解できる。外向型の人は、自分の外側に関心があるので、
色々な人に近づいていき自分から話しかけたりしておしゃべりを開始する。
内向型の人は周囲に興味が薄いので、一人で孤独に料理を食べている。
他の人と話をすることもあまりない。こうした姿を見ると、
外向的な人は明るく積極的、内向的な人は暗くて大人しい、ように一見して見える。
これは完全に外れているわけではないが、しかし人間の内面の心理や
感情はそう見かけのように単純ではない。ユングは、
外向型と内向型の性格を、それぞれ次のようなものとしている。
特に反面という言葉の後の部分に注目しよう。
外交型の性格の人は
初めての人、初対面、新しい場面でもすぐに打ち解けて、うまく適応できる。
物事を決定する時には、周囲の人の意見を良く聞き、
それに左右され流されやすい。考えは表面的で深く思考しない。
積極的に見えて自信家でもあるが、その反面トラブルに弱く、
些細なことからダメージを受けふさぎこみやすい。
内向型の性格の人は自分を
外側にアピールすることが少ないので、全体的な
感想としては消極的に見える。
特に新しい場面では、ぎこちなく、うまく溶け込めない。
このため自信が無さそうに見える。反面一度思い込むと
多少の障害にふらつくことはない信念を持っている。
なんでも自分自身で決める傾向がある。
外向型、内向型の違いが、明るい、暗い、気が強い、弱い
といったこことは関係ないことが理解できるだろう。
外向型の人は案外心理的、精神的にはもろい面があり、
パニックに陥ったり、気分の変動が激しい。
内向的な人には状況によってはテコでも動かない強靭さや
冷静さを示す可能性があるのである。
彼女は内向的な性格だから、大人しくて気が弱い。
彼氏は外向的な人だから多少のことではへこたれない根性を持っている。
という安易な判断はミステイクなのである。
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