視線は五感の王と言われている。 人間は視覚動物で、生物のうちで人間と同程度の色を識別できるのは、 サルだけであるという事実からしても十分頷ける主張だ。 医学的に見ても、目は人間の五感能力のうちで最も鋭敏であり、 感覚領域の約70パーセント以上をカバーしている。 他の感覚器官は、眼に比べれば、ほんの少ししか機能していないと いっても過言ではないのだ。 料理を食べる時も嗅覚や、味覚の前に まず視覚で色合いや盛り付け方から判断して、ある程度の味を予想して しまう。更に視覚は味そのものさえも変える作用もしている。 料理が食べきれない程大量にあると人は満腹感から 食べ物を不味く感じる。 人間関係や男女の恋愛も同様で眼の輝きがあれば、 生き生きとして活発、爽やかで知的な印象を与えるが、 眠ったような眼をしている人は愚鈍に見える。 そして、気になる人に興味や関心を表すしぐさや態度、サインとなるのは、 視線の動きである。 深層心理の中にある欲求や感情は、 まず一番初めに視線に表れるのだ。 だから、視線をどう読むかを理解すれば、 気になる人とのコミュニケーションや恋愛関係を円滑にする大切なポイントになってくるのである。
男性が女性に視線を送るのも 女性が男性を見つめるのも、あまり大きな変わりは無い。 視線を注ぐことの共通点は、気になる人とコミュニケーションを欲しているということだ。 それは好きのしぐさや態度であり、好意のサインなのは 紛れも無い事実である。 視線を判断する方法は大まかに二つの観点から心理が捉えることができる。 まず第一に、相手が自分を見ているかいないかということが問題になる。 第二に、視線の動きがある。じっと自分を見つめて見つめ合う時間があるのか、 あるはすぐに視線を反らし加減にするのか、それによって 相手の心理状態はかなり違っている。 互いに知らない者同士が、街中で偶然、視線の合ったときなどは、 ものの一秒も経たないうちに眼を背けるものである。これは 人間は誰でも長くみつめられると、プライバシーを侵害されているような 気分がするからだ。 男女の彼氏彼女のカップルや恋人同士では、お互いに時間が許す限り 超近距離で見つめあっている。これは最も深い親密な関係だからできるのだ。 気になる人に視線を注いでいる男女も凝視の時間が長時間になる。 こうした事実から、 知っている者同士が相互に視線を交わすときには、 何らかのコミュニケーションや会話、接触を欲していると結論付けることができる。 つまり、視線を観察し、その人がどの程度の眼圧、情熱を持って相手を 見つめているか、その態度を見れば、恋愛心理では、好きか嫌いなのか、 好意を持っているのか、嫌悪感を抱いているのか文字通り目線で一目瞭然なのである。