やり手の人やモテる人は喜ばせ上手であることが多い。
「やり手」を辞書で引くと「敏腕家」「腕の立つ人」と解説されているが、これだけではちょっと
説明不足である。第一線で活躍している「やり手」の男と女を例に、説明していくと、
その人達は、職種はそれぞれ異なるが、周囲からの期待を一心に背負い、仕事に恋愛に
頑張っている。プレッシャーはかなりのもので、嫉妬を受けることも少なくない。
ところが、どの人も、誕生日にプレゼントを贈ったり、おみあげを人にあげたり、
自分の負担を顧みず気遣ってくれる優しい心理を持っている。ちょっとした
頼みごとや約束を覚えていて、よく感動させられる。
これらの人は恋愛でも仕事でも、多くの人に可愛がられ好かれる人気者なことは間違いない。
仕事が多忙だと、他の事や人間関係を疎かにしてしまいがちだが、それではいつか、仕事が
落ち着いたときに、ふと気が付くと、自分の周りから人が離れていることになりかねない。
なぜなら、人を大切にしないと自分も大切にされないからである。
技術は十分あるのに、経済難であっさりリストラされてしまうのがまさに
この手の人望が薄いタイプの人である。
本物のやり手の男女は「情けは人のためならず」を実践しているわけだが、
それを計算で行っているわけではないということも共通点としてある。
心理の奥底に下心を持っている人は自然としぐさや態度、顔の表情などにいやらしさが
出て、無意識のうちにそれが相手に伝わるため、かえって敬遠されてしまう。
「人の喜ぶ姿を見たい」という純粋な善意や優しさを失わないことが絶対条件なのである。
モテる男と女は、細やかで相手を思いやれる。
これができなければ、いくら仕事ができても社会では通用しないことがある。
やはり、人は能力よりも、心の美しさや信頼できる人物に惹かれる生き物なのである。
特に閉塞感と疲労感が漂う現代、ギブ&テイクなドライの関係ではなく、
自分が相手に与えるだけぐらいに誠意や優しさを与えていける人物を人々は望んでいる。
ちょっと大変だが、スキルアップだけを目指すのではなく、
「相手の笑顔を見たい」と考えながら見返りを求めないサービス精神を身に着けることができれば、
その人にした良い行いは必ず自分へと返ってくる。人から好かれたり恋愛でモテる男女は、
性格も明るく誰にでも元気や希望を与えるような太陽のような人物であるのである。