いつもツンと気を張ったようなしぐさや態度、荒い言葉づかいなどをしている人が、 ふとした瞬間に見せるデレっとした表情や言動に、心が動かされてしまうということは 男女共にあるものである。これは心理学的に 人から好かれやすい要素が含まれているから当然と言えるのである。 恋愛をする時、心理的に引き込まれるものや興味を持って気になってしまう理由には様々なものがあるが、 その要素の一つに不安定な要素を備えていることが挙げられる。 人はドキドキと胸が高鳴って興奮したり、ハラハラすると、それが恋心だと勘違いしてしまう性質がある。 顔や体型がいかつくて怖い男性を前にした女性は、それだけでちょっとした恐怖感で緊張する。 しかし、声をかけられて話してみると、意外にも優しくて面白かった。 すると、この女性は非常に高い確率で男性の事を好きになる。 こんな簡単に好意を持つのかと疑問に思う方もいるかもしれないが、 異性との付き合いというのはちょっとしたきっかけで簡単に恋に落ちてしまうものである。 大抵の人はそのきっかけが乏しいので恋愛のチャンスに恵まれていないだけで、 恋の始まりはこんなものだ。 さらにツンデレになると、それにギャップ効果も加わる。 例えば、漫画で学校ではチョイワルで通っているヤンキーが帰り道に捨て犬を拾っている描写が良く使われる。 これはまさにギャップ効果で、一般的な優等生が捨て犬を拾っている状況よりも好感度が高まる。 不良であるから、初めに植え付けられている基準のイメージがかなり悪くなる。 しかし、意外な一面、いわゆる「デレ」の一面を見ると、その悪い印象のポイントが 正反対のプラスの得点として扱われる。これがツンデレのギャップ効果である。
恋愛においては、相手を不安にさせたり、自分の二面性やアンバランスさを見せると、 思わず興味を持って視線や心を惹かせる効果がある。 例えば、いつも積極的に明るくアピールばかりしていたのに、 急に声のトーンを低く落として静かにアプローチしてみたり。 また、常日頃から悪口ばかり言っているのに、 たまに褒めてみたりする。これも効果的である。 人が最も好感度があがる褒め方のパターンはどれか心理学の実験をした例がある。 常に褒める、褒めてから貶す、貶してから褒める、常に貶す、という4つのケースを試した。 すると、好感度が高い順位は、貶してから褒める、常に褒める、常に貶す、褒めてから貶す。という順番であった。 この実験からわかったことは、人は始めに自分の感情の基準を作っているということである。 始めに褒めると、そこが好感度の基準となり、さらに詳細でインパクトのある褒め言葉でないと、「大好き」とはなりにくい。 しかし、初めに貶しておくと、そこが自分と相手の感情の基準となるので、次に褒めた時のギャップで ポイントが倍増するのだ。 いつも相手をおだててばかりいると、相手は毎回ワンパターンなおざなりな褒め言葉に飽きてしまい刺激を感じなくなってくる。 いつもデレデレと相手に順々に尽くすタイプの人は、時にはツンツンとしたしぐさや態度で、相手を不安にさせるとよい。 それが恋愛のスパイスとなって、美味しい味が加わる。 いつも同じでは味気なくなってしまうのだ。 男心も女心も共通の恋愛心理テクニックとして、相手をイジル、少し悪口を言ったり突き放したりして見るという技も 覚えておくと役に立つだろう。逆にいつもツンツンとしている人は、 時には沈黙して相手をジッと見つめてみたり、しおらしい大人の態度を演出してみると 相手が魅力を感じることだろう。