女性は男よりも手紙の交換が好きである。学校では、仲のいい同姓同士の
友達で、授業中でも手紙を回してスリルを楽しんでいる。稀に先生から注意を受けるが
まったく気にしていない。交換日記などの思春期らしい青春を楽しむのもほとんど
女性特有の行動だろう。また、恋愛小説や恋愛ドラマ、最近では韓流ドラマといわれる、
一昔前の日本がやっていたものと似たようなドラマが流行している。
これらも女性のメールやラブレター好きに通ずる。
女心は恋文やラブメールに弱いようにできているらしい。
それほど好きでない恋愛対象外の無関心な男友達からメールやラブレターで、
情熱的な文章でアプローチされると激しく同様する。男から
メールやラブレターを貰うと感激してしまうのは、女性特有の心理と言ってもよい。
男は、対して好きでもない女から、ラブメールで好意をアピールされても、
「参ったな」と少し照れたりするだけで、心理の奥底から動揺をしたりすることはない。
別に、ラブレターを貰ったからといって、その相手に急激に心が魅了されて
積極的に恋をするという姿勢になるわけでもない。
この理由には男心と女心の
感受性から来る違いがある。男は非常に鈍感で、会話やしぐさや態度、無言のボディランゲージ
のサインのメッセージにも、そのほとんどに気づかない程、他人や異性に対する感覚が鈍い。
逆に、女性は感受性が豊かで、些細な視線や目の動き、しぐさや態度、言葉の端々から
相手の感情を読み取る能力に優れている。これを心理学ではデコーディング能力という。
デコーディング能力が優れているから、メールや手紙を読むと、
その人と対面して、声を聞いているかのような錯覚に陥ることができる。
手紙を脳内で再生して、体感することができるという能力を備えているのだ。
だから、男から手紙やメールが来ると、男と一緒にデートや遊んでいるかのような
錯覚に陥り、親しく楽しくおしゃべりをしている気分になってくる。
それを積み重ねていくと、さして興味の無かった男に対しても恋愛感情や好意が生まれ、
さらに刺激的な文章に拍車がかかり、彼氏彼女の関係へと少しずつ進展していく。
また、メールは女性特有の「時間をかけなければ落ちない」という性質を看破するのにも
役立つ、メールや手紙は何回も読み返すことができ、その言葉を何回も再生して聞くことができる。
「好きです」とメールで書いたとしたら、言葉で一回「好きだよ」というよりも
心理や女心に効果的なことがあるだろう。江戸時代でも、男と女は恋文で見たことも無い
相手との愛情を育んだという。このように手紙には異性をひきつける凄い魔力が潜んでいるのだ。