最近は仕事や学校の予定以外にも、友人とマメに遊び、習い事やカルチャーセンターに 通うなど、スケジュール帳を真っ黒にしておかなければ自分らしくない。 と考える人が激増していると聞いたことがある。精力的で 凄いなと感心はするが、よく考えると、絶えず何かを自分の中に取り入れていないと 不安になる心理が働いている。なぜなら、心が充実していれば、 予定がぎっしり詰まっていなくても、自分らしくない、寂しいなどとは思ったりしない。 これは心理学的には、現実に逃避しているという言い方ができる。 一人ぼっちで行動したり、何かを考えていると恐怖を感じるという心理である。 携帯電話やメールの普及によって常に誰かと繋がっていないと、不安になりやすくなってしまっている。 その不安を取り除いてくれるのは、「何かをしている自分」という現実的な活動である。 バイトをしているから友達や恋人と遊ばなくてもいい、お稽古をしているから充実している、 など何もしないことの言い訳のために、現実を利用しているのである。 このような言動をしていると、実際にデートに誘われるチャンスを逃してしまう。 男心も女心も忙しいとアピールしている人にアプローチをするのは心理的に控えてしまう。 忙しいのだから、遊んでくれる確率、デートに応じてくれる確率は下がるのだから当然である。 周囲の人からの評価が気になりすぎるが故に、余裕が無くなってしまうのである。 それとは反対に、余裕があってリラックスしている人は、ヒマな時間でも 笑顔で楽しく過ごすことができる。これは心が愛情や優しさなどプラスの感情で満たされている証であり、 自信に満ち溢れている状態である。男心も女心も恋愛対象として選ぶのは、 リラックスして安心感の持てるしぐさや態度をしてくれる人である。 貧乏ヒマなしという言葉もあるように、あまりにあくせくと絶え間なく働いていると 幸運、恋愛運もなかなか舞い込んでこなくなってしまう。時には何もしない時間を作って、 自分の心の中に余裕を作り出してみると、新しい景色や展望、アイディアが見えてくる。
自分が何を求めているかを把握しなければ、いつまでたっても 満足することはできない。そして、それを見つけるためには、 静寂の中で一人、じっくりと考える時間が欠かせない。スケジュール帳を 真っ黒にしている人は、思考する時間をおざなりにしているように思えてならない。 予定をこなすほどに、かえって満たされない思いがつのり、不平不満が溜まっていきそうである。 時には立ち止まって、心理の整理をしないと余裕が失われる。 心の余裕が無くなれば、目の前のことばかりにとらわれ、視野が狭くなるものである。 異性との恋愛関係においても、「あの女性は自分より男性に贔屓されている」とすねたり、 「私の方がモテる」と競うようになりがちである。そうした男や女がいい人と言えるだろうか。 男心も女心も自分を相手にしてくれる人が好きである。逆に言えば、仕事が忙しすぎる人は嫌いになりやすい傾向がある。 結婚した男女が離婚や破局に陥る原因の一つに、旦那が忙しすぎて、妻の心が満たされず不満やストレスが溜まるというものがある。 亭主元気で留守が良いなんて言葉もあるが、あまりに忙しすぎる人とは一緒になりたいと思わないのは、男も女も同様ではないだろうか。 スケジュール帳に何も記入しない。静かに考えをめぐらす日を作ろう。自宅にいるとつい雑用をしたくなるので、 緑豊かな公園のベンチにでも腰かけて、ボンヤリ過ごすのがおすすめである。 黙って自分の心に語りかけ、自分と会話をするのである。 心の中の自分は、思いのほか美しかったり、醜かったりするかもしれない。 しかし、そんな発見ができることは収穫である。これは自分自身との知的なディスカッションである。 このような時間を作ることで、心に余裕ができ包容力や相手を受け入れる優しさなどが育っていき、 男心や女心をつかむ不思議な魅力を持つモテる人間になれるだろう。