対人心理学でよく言われることに、女性は感受性豊かで情緒的であるということがある。
恋愛がうまくいかない時、男性をなじる言葉に、「鈍感ね」というものがある。
女性はしぐさや態度、隠れたサインなどを鋭く察知する能力、
心理学用語ではデコーディング能力が優れていると言われる。
これは元々、女性の方が親和欲求という仲良くしたいという願望が強く、
相手の事を興味津々で知りたいという思いから、よく観察するようになるという。
また、女性は男性に比べて筋肉量が少なく弱い存在なので、
相手の出方や感情、行動を察知して危険を回避しなければならないため、
この能力が発達しているとも言われる。
つまり、動物で例えれば、ハンターでライオンでもある男性は鈍感で、
草食で捕食される側であるシマウマの女性は危険に敏感なのだ。
モテる男性が良く使う言葉には、大抵プラスの言葉が含まれている。
「楽しいね」「面白いね」「おいしいね」「あれが好き」などである。
これれは女性の無意識の深層心理の中に入り込み、知らないうちに
その言葉が、男性の印象そのものへと投影されていく。
一種の催眠術のようなものである。女性は男性よりも暗示にかかりやすく、
ブランド物やアイドル、ブームや流行にも流されやすい性格タイプの人が多い。
感受性が豊か過ぎるが故に、相手の言葉を敏感に感じ取ってしまうのである。
逆にモテない男性は会話中に「俺は駄目だ」「どうせ僕なんて出来ない」「アレは嫌い」
とマイナスの言葉、ネガティブな思想や愚痴をぶちまけている人が多い。
これも女性の心理は敏感に感じ取って、この人は「悪い男」というイメージを
作り出す一因となり恋愛対象としては意識されなくなるだろう。
また、女心は男心に比べて環境要因をそのまま感情へと変換する能力も高い。
だから、男性とのデートで夜景の見えるレストランや、夜中のネオンが輝く観覧車などに乗ると
、そのキラキラとしたムードに酔って、その環境のムードを相手の男性へと
重ね合わせて、「この男はロマンチックね」と感じて好感を抱くのである。
だから、逆に騒々しい街中やゴミが溢れる繁華街などを歩いていると、
そのストレスから、男性を嫌いになってしまうこともある。
女性はムードに流されやすい性質を持っている。デート先を
考える時は女性が居心地よく安心感を持って、二人きりでのんびり出来る場所を選択すると
成功率が上がる。特に暗がりは女性の本能を解放しやすい環境で、
親和欲求の中にある、相手と触れ合いたいという望みを表現しやすい環境になる。
カラオケボックスが若者に人気なのも、少し薄暗いライトがあることが一因として挙げられる。
男性と言うと、大抵は不器用で無愛想である。
それは男性と言う生物としては自然なことである。
できるだけ相手に表情を悟らせない方が、男性は立場が上になることを
本能で知っている。いわゆるポーカーフェイスという奴である。だから
男性は元々冷静で無表情、感情を表に出しにくいと言われている。
しかし、そのような面白みの無い退屈な男性が多いからこそ、
感情表現豊かで爽やかな笑顔や微笑みが上手な男性は好意を持たれやすい。
女性が男性に恐怖することの原因として、ムッとした強面のしかめっ面であることが
理由の一つとして挙げられている。しかし、そのような人が
明るく笑顔で、さらに優しく話し掛けてきたらどう思うだろうか。
さっきまでの恐怖心が一変、ギャップ効果でさらに印象が良くなり、
「明るくて素敵な人だな」と言う風になる。
さらにその人が「あれ楽しそうだね」「この料理おいしそうだね」
と笑顔で気さくに話し掛けて来たらどう思うだろうか。これは間違いなく
惚れてしまうだろう。これは同性同士の人間関係でも言えることである。
自分のポジティブな感情を口に出すことで、
相手の深層心理下に好印象を植え付けることができる。
特に女性は男性よりもこの能力が鋭いので、
物事を賞賛する言葉や、プラス感情をもたらす言葉に敏感に反応する。
だから、このように感情表現が上手な男はモテやすい。
この心理はメールでも同様のことが言える。
メールも会話も結局は同じコミュニケーションである。
メールでもポジティブな事をよく出せば良い印象。
ネガティブな内容の文章を送信すれば悪い印象となる。
メールでも会話でも、女心は何に対しても感覚が鋭く、
それをあっという間に相手のイメージと重ね合わせてしまうのだ。