人間の心理には、自分の行動と精神の状態を一致させようと働く作用がある。 好意を持っている人に尽くそうとするのは自然の事だが、 実はそこまで興味の無い人に対して尽くすと、好きになってしまうことが多々ある。 恋愛心理学的には、男も女も相手に対して時間や労力を割くことによって好きになるとされる。 「自分がこんなに苦労して尽くしたんだから好きに決まっている、嫌いなわけがない」と勘違いを起こすのである。 心の中では嫌いだと思っていても、好きだと判断されるような行動をしていると、認知的不協和、 つまり心と行動のバランスが不安定になって気持ち悪くなる。それを修正するために 行動の方が正しいと思い込み自分の心理さえも変化させるのである。 人は、誰かに対して手助けや援助、お手伝いなどをしてあげるとその人の事を好きになる傾向を持っている。 そうなると、人から好かれたい、モテたいと考えるなら、自分が相手に尽くすのではなく、 相手を自分に尽くさせる方が成功率が高いというわけだ。
・振り回してくれる人の魅力
個人差はあるかもしれないが、日本人は特に、受け身で人から指示されたり引っ張ってくれるような人を好きになりやすい。
特に女性は優柔不断でナヨナヨしている男性よりも決断力のある男性の方が好きである。
例えば、会社の先輩に、「この書類作るの手伝って」と言われたら、「面倒くさいなぁ」と感じながらも
自分に頼ってくれている、信頼してくれているという実感から好意が湧いてくる。
社内恋愛はこのような上下関係から生まれる事が多い。まぁ学生時代などを見てもわかるように、
人の言う事を聞かなかったり、やんちゃで周囲に迷惑をかけるような人は恋人を獲得している確率が高い。
出来の悪い子程可愛いという親心もあるように、人はスマートでできすぎる人よりも
、多少欠点があって可愛げがある方が好意を持ちやすい。また、人に手伝わせたり迷惑をかけることで、
その人に対して考える時間(自我関与)の割合が増えて好意が生まれやすくなる。
普通に挨拶をしてくる異性よりも、強めに肩や背中を叩いたりボディタッチしてくるような
人の方がモテやすい。相手に迷惑がられるというのは見方を変えれば相手に我慢をさせている、つまり
「我慢して尽くさせている」という考え方もできる。ちょっとギャルっぽい人や不良な男女がモテるのは
このような心理効果もあっての事である。
・男性に結婚を意識させる
男性がなかなか結婚話をしてくれなかったりプロポーズしてくれないなら、
プレゼントやサービスをねだってみると良いかもしれない。
女性はなかなか自分から欲しいものやしてほしい事を素直に言わない傾向があるが、
男性からすれば、尽くさせてくれる環境を与えてくれる女性は一緒に居て非常に楽である。
男性は本能的にも女性にプレゼントを渡して尽くすことで満足する性質も持っている。
女性が受け取る性だとしたら男性は与える性である。
だから、言葉でも行動でも、何かを受け取ったら素直に喜んでお礼を言うとそれだけで男性は喜ぶ。
そして、結婚が早い女性はやはりおねだり上手で男性を気分よく動かし操作するのが得意である。
オーバーリアクシャンで褒めたり、ねこなで声で「あれ欲しい〜」とねだったり、
自分の願望や欲求を正直に伝えるのはコミュニケーションの上で非常に大切な事で、
この部分を何も言ってくれなかったら彼氏や夫は何をして彼女や妻を喜ばせればいいのかなかなか理解できずわからない。
だから、少しわがままなフリをして、男性に尽くさせるようなしぐさや態度、言動をとってみると非常にうまく行く。
自己満足であれば熱心に奉仕するだけで良いのだが、相手から今以上に愛情を注がれたいのであれば
尽くさせるということは重要な恋愛心理テクニックである。