単身赴任をする前は夫婦の会話はまったくなく沈黙してばかり、さらに仲が冷え切っていると 振れる事さえ気持ち悪いといって嫌がることもある。しかし、同居をやめてお互いに離れる期間が できると二人の愛情は再び蘇り盛り上がることが少なくない。 人間の心理は近くにいる人に無意識のうちに好意を抱くようにできているが、 あまり近すぎると、灯台下暗しのようなもので、その状態に慣れきってしまいありがたみを忘れてしまうというのも 男女の悲しい習性なのかもしれない。
夫は慣れ親しんだ妻の前ではしゃべること自体を面倒くさいと感じてしまう事がある。 ある種以心伝心のようにお互いの事がわかっているから尚更言葉を発したくないという性格に拍車がかかる。 男性を見ていると彼女や妻よりも、その他の女性に対しての方が愛想がよかったりシャキシャキ話したりしているのがわかる。 慣れきった関係は緩みを生んでしまうのだ。 結婚当初はお互い両想いの夫婦であっても、あまりに同じ空間に長い事一緒に居ると、窮屈に感じたりストレス がかかり始める。女性はそのような欲求不満を同性の主婦友達などと女子会やお食事会を開催し、 夫の愚痴や小言、息子や娘など子供の話をすることで発散していく。 男性の場合は、飲み会やスポーツ、何か物事に打ち込むことでストレス解消を図る傾向があると言う。 つまり、単身赴任で遠くの地方や田舎に行くことは、男性にとっては一種の解放感が伴い喜ばしいことなのかもしれない。 それは女性も同様で、夫のために料理を作ったり選択する手間も省けるし、何より自分だけの時間を持つことができる。 そして、稀に結婚相手、パートナーがいなくて寂しいと感じたりすることでより愛情の気持ちが深まる。 恋愛心理の育ち方というのは決まっていて、相手の事を考えている時間が長ければ長い程気になるようになってくる。 それは一緒に居る時間よりも、一緒に居ない時間、独りでゴロゴロ寝ている時やリラックスしている時に育まれる。 だから、単身赴任でお互い離れ離れである方が、より相手の事を好きだと再確認できるのである。 しかし、独身のような解放感があるため、浮気の心配もあるかもしれない。 そのような心配する気持ちや嫉妬心なども恋のスパイスとして気持ちを盛り上げている要因になっているのかもしれない。