恋愛にしても結婚にしても、人間関係では自然と好かれる人というのがいるものである。 しかし、彼等、彼女達が何もしていないにも関わらず勝手に人が寄ってくるという事とは多少違う。 確かに無意識的に吸い寄せられるような魅力を持っている人というのは少なからずいるものだ。 初対面でも「この人なら道を聞いてもなんとなく大丈夫そうだな」と思わせるような、自然と顔の表情や姿勢、 体中から溢れるオーラによって、話しかけやすいかどうか、どことなく安心できる人かどうかを人は感じ取っている。 怖そうな男性よりも、優しそうでスマートな男性の方が心理的にコミュニケーションを取りやすいだろうし、 女性にしても、しかめっ面でいかにも拒否されそうな雰囲気の女性よりも、穏やかで微笑みを浮かべている女性の方が なんとなく受け入れてくれそうで、安心して声をかけることができる。 このように第一印象で話しかけやすいかどうかは、人生において重要な要素である。 例え話しかけづらい印象を持たれても、自分から率先して積極的に挨拶をしたり関係のきっかけを作ることもできるが、 意識してか無意識かはわからないが、人を寄せ付けない雰囲気を醸し出していると、 相手から話しかけられるかもしれないという一つの関係の入り口を失うことになる。 これは非常にもったいないことである。 コミュニケーションを円滑にするために、自分がどのようなしぐさや態度、表情や姿勢、身振りや手振り、視線や笑顔の度合いなど、 あらゆる部分をチェックして、安心感や親近感を持たれるように努力すれば、好意を持たれやすくなることも比較的容易になってくる。
・人は自分の話を聞いてくれる人が一番好き
若い男女がデートをしようという時、よくある悩み事に、話のネタ、会話のネタが無い、無言や沈黙してしまったらどうしよう、
というものがよくある。これはお互いがどのような話のタイプか、相性などにもよるが、
お互い好意を持っていれば、さして気にすることでもない。沈黙が好きな人も中にはいるし、延々とお喋りするのが好きな人もいる。
ただ、どちらのタイプの人にも好かれたいと思うのなら多少の努力は必要かもしれない。
無言でも大丈夫なタイプの人間は寛大で優しい性格の人が多い。無言のままでも相手の事を気にせずマイペースに一人で物事を考えていたりする。
沈黙の共有という言葉もあるように、お互い暗いムードでも大丈夫な性格や特徴を持っていれば、かえって話さない方がうまくいくこともある。
逆に話すのが大好きなタイプの人を相手にした場合は、できるだけ沈黙を作らないようにしなければいけないので少し忙しい。
人がどのような人に好意を抱くのかという質問の答えに、自分に興味を持ってくれる、好きになってくれる人という答えがある。
例えば、ある男性と美人の女性が話していて、女性がまったく男性について質問しなかったらどう思うだろう。
「彼女は僕に興味関心が無いのかな、恋愛対象じゃないのかな」と思うだろう。
今度は、男性と普通の容姿の女性がカフェで話している時、女性が男性について沢山質問してくれたらどう思うだろうか。
「彼女は僕に気があるかもしれない、段々好きになってきた」とならないだろうか。
このように人は基本的に、自分の事を構ってくれる人、興味の対象としてくれる人、話を真剣に聞いてくれる人を好きになる。
彼氏とは別の男性に恋愛相談をしているうちにその人が好きになってしまったというケースが多いのはそのためである。
つまり、好意を持たれるためには、相手にできるだけプライベートな話を自分に対してしてもらうことである。
それがコンプレックスだったり家族構成だったり、身体的特徴だったり、他人が知らない事であればあるほど二人の
心理的な距離は縮まっていくことになる。話せば話す程、電話やメールをすればするほど、好意が積みあがっていくのである。
・話を聞くときに重要なしぐさや態度
話を聞くとき、無表情だったり無反応で聞いている人というは結構いるもので、そのような人に対して
会話をしていると、段々と疲れてきて話に詰まってしまう。ある心理学者のメラビアンは、
人の印象を形成する要素を視覚(容姿やルックス、表情、しぐさや態度、姿勢)、聴覚(声の大小、トーン、話し方)、
会話の内容。の順に55%-38&-7%と印象は形成されるとし、これをメラビアンの法則と呼んだ。
つまり、会話をしている時、笑顔で視線を注ぎ見つめてくれたり、うなずいたり相槌を打っている人は、55%は合格ラインとなる。
そして、声のトーンや話し方によって面白そうと判断されれば38点、そして会話の内容は7点分の採点となる。
これらの要素から、好意を持たれるコミュニケーション方法で最も重要で大切なものは、話を聞いている時の表情、しぐさや態度や姿勢ということになる。
例えば自分が学校の先生になったとして、教壇の上で説明をしている時にある生徒がイスでのけぞっていたら私の場合は「面白い奴だな」とも思うかもしれないが
大部分の人は「話を聞いていないな」と反射的に思ってしまうかもしれない。
それと同じように恋愛中の異性と会話をしている時に、そっぽを向いて話を聞いていたり、
興味無さそうに「フーン」と退屈そうな声を出していると、いつの間にか嫌われてしまっている可能性もある。
話を聞いている時に、しっかり相手の目を見つめて、微笑みながらウンウンと頷いたり相槌を打ってあげると非常に話しやすく。
「この人私の話を真面目に聞いてくれてる」と思う。話している人の心配ごとの一つに、「自分の話を聞いていて面白いかな?飽きていないかな?」
という心配事がある。それらのストレスや悩み事を解決してくれるのも、この正しい聞く態度である。
話を聞くのが上手な人は、恋愛も結婚も成就しやすい。人はやはり自分の話を聞いてくれる人が一番好きなのだ。
それは若い頃の恋愛もそうだが、結婚相手となればよりその重要度が増してくる。
結婚相手が全く自分の話を聞いてくれない人だったら気苦労が絶えないだろう。
話し上手、話すのが得意なのも良い事だが、人から好かれたいなら話を聞くのが得意な聞き上手になるとよい。
聞き上手であれば、そこまで口数が多くなくても、少し質問したりリアクションをしてあげるだけで、
話している方はすこぶる気分が良くなるものなのだ。「話しやすい人」というポジションは人間関係で最も重要なところではないだろうか。
なんとなく雰囲気が堅苦しくて話しづらい人って世の中には案外いるもので、話しかけやすいことは
貴重な人材である。人から好意を持たれたい、男性や女性から好意を持たれたいと思うのなら
「話しやすい人」聞き上手を目指して努力してみると恋愛も結婚も成功するだろう。